研究概要
これまで、企業のブランディングは、主に宣伝広告活動を通じて特定のステークホルダーに伝達されてきました。しかしスマートフォンやSNSなどの普及に伴い情報環境が大きく変化し、一般生活者からの情報発信による影響力が強まっています。営業活動・商品開発姿勢・CSR活動・トップや店員の言動など、あらゆる企業活動・FACTが、写真・動画・短文に切り取られSNSで発信・拡散されるようになりました。従来の宣伝広告活動に加え、こうしたFACTに基づく情報発信・情報拡散が企業ブランドに与える影響が強まっており、ますます重要になっています。
こうした新しい情報環境がビジネスにも影響することから、企業のどのような活動・FACTに、生活者や投資家が“魅力”を感じるのかを検証し対策を講じる必要が生じています。そのために、企業広報戦略研究所が新たに開発したモデルが、魅力度ブランディングモデル(Attractiveness Branding Model)です。
企業の“魅力”とは、商品・サービスの独創性やソリューション力などの「商品的魅力」に加え、成長戦略やリスク&ガバナンス対応などから構成される「財務的魅力」、さらに企業のリーダーや社員・職人など従業員の言動による「人的魅力」という3魅力の複合体と考え、各魅力ごとに、6領域・12項目を設定しています。
魅力度ブランディング調査は、企業単位で調査をしていることから、自社と他企業とを相対的に比較することかできます。自社の強み・弱みを明確にし、新たなFACTをどう築き発信するべきなのかなど、ブランド戦略の立案に有効です。