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コンテンツ・クリエイション
外資系クライアントの悩みに応えるためガイドを制作
このガイドは、PRの実務家向けのものであるため、PRの基礎的な解説はしていない。あくまでも海外と日本の違いにフォーカスし、コンパクトなサイズで制作している。内容は日本のメディア事情に加え、インターナルコミュニケーションズ、マーケティングBtoC、マーケティングBtoB、IR、CSR、クライシスコミュニケーションズ、パブリックアフェアーズ、広告と、一通りのPR領域を網羅している。各章ではコカ・コーラ、IBM、マクドナルド、フェデックス エクスプレス、ジェットスターグループなど、独自取材で得た外資系企業の事例も紹介。さらに、NISAや日本版スチュワードシップ・コードなど、PRに影響を及ぼす新しいレギュレーションの紹介も行っている。
編集は、日・米・英・豪の多国籍メンバーで行った。PRの実務家とジャーナリストで構成。官庁や商社などの異業種からの転職者、中国、台湾、シンガポールでの居住経験者もおり、日本と海外のコミュニケーション事情の違いがわかるメンバーで取り組んだ。また、デザインは、日本に住むスイス人のアートディレクターが担当。海外と日本のコミュニケーションの違いを身をもって体験しているデザイナーである。
意義のあるクリエイティビティを追求
2014年10月に出版した第7版では、デザインも意義のあるものにした。
<大胆な表紙のデザイン>
その中心となるのが表紙のデザイン。表紙のボールドのタイトル「COM-MUNI-CAT-ING」は音節を無視して改行するという大胆なデザインを試みた。英語話者にとって非常に違和感をもつデザインである。日本では、欧米のルールやマナーが必ずしも通用しないという本書の内容を視覚的に表現するため、あえて文法を無視するというクリエイティブ上のリスクをとった。
<ネットの時代にあえて紙で制作する意味>
和紙を想起させるような、コーティングしていないマットな紙を使用。フォントは、シンプルで端正なサンセリフの書体を採用。また、限定された赤とシルバーをアクセントとした白いスペースで、日本のデザインの美意識を伝えた。ネットの時代に電子書籍ではなく、あえて紙にこだわったのは、テクスチャーや視覚的表現など、紙でないと伝えられない情報があるからである。
このように、表紙のタイトルで書籍の内容を伝え、紙やデザインで日本の美意識を伝えるなど、意義のあるクリエイティビティを追求した。
日本のPRのバイブルに
『Communicating: A Guide to PR in Japan』は初版が出版されてから四半世紀以上もの間、日本のPR事情を説明する英文書籍としては唯一の存在となっている。
第7版はこれまでと同様、書店販売や広告出稿も行っていない。しかし、出版後、国内外の多くの企業、大学、PR業界関係者からリクエストの連絡をいただき、多くの称賛の声が寄せられた。ある大手グローバルPR会社のアジア代表の方からは「日本のパブリックリレーションズのバイブルである」というコメントをいただいた。本書は、国際PR協会のゴールデンワールドアワードを受賞したほか、SABREアワードでも4部門で「サーティフィケイト・オブ・エクセレンス(優秀さの証明)」を授与されるなど、国際的なPRのコミュニティで高い評価を得た。
もともと、外資系企業のPRの実務家のために制作された書籍であるが、最近はグローバルにビジネスを展開されている日本企業でも利用されている。たとえば、PR担当の役員に外国人の方が着任されたような企業である。
今後、日本企業のグローバル化が進むにつれ、このガイドが活用される機会もますます増えていくことが期待されている。
COM-MUNI-CAT-ING 紹介動画(日本語字幕付き英文ビデオ)
受賞歴
- IPRAゴールデン・ワールド・アワード
2015年パブリケーションズ部門最優秀賞