株式会社電通パブリックリレーションズ(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:畔柳一典、以下電通PR)は、国際PR協会が主催するPRの国際的な業界賞「ゴールデン・ワールド・アワーズ・フォー・エクセレンス(GWA)」において、株式会社電通(以下電通)および株式会社ミツイ(以下ミツイ)と取り組んだプロジェクトが4部門でトップ賞を受賞いたしました。

受賞したのは、サクラパックス株式会社(以下サクラパックス)の「熊本城 組み建て募金」、大和ハウス工業株式会社(以下ダイワハウス)の「名もなき家事」およびプロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社(以下P&G)の「家事分担をJOBからJOYへ」です。

1990年に創設され、28回目となった今年のGWAには世界42カ国から約400件のエントリーがあり、80件の受賞が発表されました。全ての部門における受賞プロジェクトの中から選ばれる最高賞、グランプリの発表は、10月19日にスペインのバルセロナで開催される受賞式で発表されます。エントリーされたプロジェクトは、世界から選ばれた審査員37人の他に国連の3人の審査員によっても評価され、国連の17の持続可能な開発目標に沿ったキャンペーンにはグローバル貢献賞(Global Contribution Award)が贈られます。

 

<受賞概要>

「熊本城 組み建て募金」
Castle Keepsake(プロジェクト英名)
クライアント:サクラパックス
エントリー会社:電通PR、電通、ミツイ
受賞部門:コーポレート・コミュニケーションズ部門(エージェンシー)トップ賞
ビジネスtoビジネス部門(エージェンシー)トップ賞

「名もなき家事」
Nameless Chores(プロジェクト英名)
クライアント:ダイワハウス
エントリー会社:電通、電通PR
受賞部門:コミュニケーション・リサーチ部門(エージェンシー)トップ賞

「家事分担をJOBからJOYへ」
Changing Housework from a JOB to JOY(プロジェクト英名)
クライアント:P&G
エントリー会社:電通、電通PR
受賞部門:インフルエンサー・マネジメント部門(エージェンシー)トップ賞

 

受賞エントリーの内容

「熊本城 組み建て募金」

2016年の熊本地震により大規模な被害を受けた熊本城は、復旧までに約20年、600億円以上の費用が必要と試算されており、継続的な支援と風化の防止が必要とされています。

「熊本城 組み建て募金」は、富山のダンボール制作会社「サクラパックス」が、ダンボールの熊本城を販売し、その売上金を全額寄付するという新しい募金の仕組みです。ダンボール熊本城を「買う」「組み建てる」「置く」というアクションで、お金に加えて「熊本城を組み建てる時間」と「熊本城を飾る時間」を、熊本城に思いをはせる時間にしていただくことで記憶の風化を防止しています。

2017年4月にスタートし、国内外から賛同者を集め、6000個を販売、総額1100万円の寄付金を集めました(2018年3月時点)。

2018年4月からは、「友城の熊本城 組み建て募金」と題し、全国のお城での限定パッケージ版の販売も開始しました。「友城の輪」が日本中に広まるよう、参加してくれるお城の募集を続けております。

 

「名もなき家事」

共働き家庭ですら、妻に偏りがちな毎日の家事負担。特に彼女たちを苦しめるのが料理、洗濯、掃除など名前のある家事以外の、細々した「名もなき家事」。家族が気が付かない、この「名もなき家事」の軽減に、「ダイワハウスの商品『家』自体でサポートや貢献できないか?」という社員の思いから開発されたのが「家事シェアハウス」です。

家事シェアハウス全国発売にあたり、共働き夫婦に家事に関する調査を実施。調査を通じて夫が自認する家事負担「3:7」に対して妻の認識が「1:9」と乖離し、「名もなき家事」に対する夫の認識や実践の低さが原因であることを明らかにした。また「家事をシェアすること」を通じて夫婦のコミュニケーションを訴える動画や有識者とともに開催した家事シェアハウスの見学会など、「名もなき家事」の存在を訴求する施策を実施。多くの報道とバイラル上での共感を獲得しました。また発売初年度1年で家事シェアハウスは200件を販売するヒット商品となりました。

 

「家事分担をJOBからJOYへ。」

日本の6割超が共働き世帯となった現在も、多くの場合、女性が家事の多くの負担を担っています。台所用洗剤JOYは、『食器洗い(をはじめ家事)を主に行うのは、妻もしくは母親である』という日本社会の固定観念を変えることにチャレンジ。さらに、家事分担を家事の分け合いはもちろんのこと、夫婦の気持ちの分け合いと捉え、多くの女性、そして男性のサポートが何かできないかと考え、気持ちまで分け合う家事分担を応援する「家事分担をJOBからJOYへプロジェクト」を立ち上げ、社会と家庭の両方から意識変容を促すための施策を実施しました。まずは、社会的な意識変容を促すため、夫婦で家事をしている画像を写真提供会社Afloと一緒に無償提供。また、家庭内での態度変容を促すため、家事分担は家事の作業的な分け合いだけではなく、夫婦の気持ちの分け合いまでを含めることが大切であることを伝える動画「ふたりでわけあうもの」を制作。さらに結婚前から家事分担を話し合う機会となることを願い、家事分担の誓いつきオリジナル婚姻届を無償配布。家事分担画像は3600枚以上、婚姻届は4500枚以上ダウンロード、動画は340万回以上再生され、事後の調査では87%の妻・夫が「夫婦で気持ちも分け合う家事分担をしようと思った」と回答しました。

 

国際PR協会ゴールデン・ワールド・アワーズ・フォー・エクセレンス(GWA)について

ゴールデン・ワールド・アワーズ・フォー・エクセレンス(GWA)は、国際的なPRの業界団体である国際PR協会(設立:1955年、団体登録:ロンドン)が、世界の優れたPR活動を表彰する業界賞で、1990年に創設されました。世界から選ばれた37人のPRの専門家によって審査されるこのアワードには、今年約400件のエントリーがありました。エントリー部門には、ビジネスtoビジネス、ヘルスケア、NGOキャンペーン、既存商品のコンシューマーPR、コーポレート・コミュニケーションズ、パブリック・アフェアーズ、イベント・マネジメント、スポンサーシップなど37の業界別・プラクティス領域別の部門があり、さらにそれぞれの部門には「エージェンシー」と「インハウス(企業・団体の組織内PR部署)」のサブカテゴリーがあります。また、このGWAは国連も後援しており、国連の目的に合致した優れたPRプロジェクトに、「国連賞」が授与されます。グランプリはそれぞれの部門の受賞者の中から選ばれ、10月に開催されるIPRAワールド・コングレスで発表されます。

https://www.ipra.org/golden-world-awards/winners/

 

<株式会社電通パブリックリレーションズについて>

電通PRは1961年の創立以来、国内外の企業・政府・自治体・団体の戦略パートナーとして、レピュテーションマネジメントをサポートしています。総勢約280人の社員が、データ分析、そしてそこから得られたインサイトに基づくコンテンツ開発と最適な情報流通デザインを通して、クライアントの「社会との対話力」強化に取り組んでいます。2009年および2015年には、日本国内で最も優れたPR会社に贈られる「ジャパン・コンサルタンシー・オブ・ザ・イヤー」(The Holmes Report主催)を受賞しました。