株式会社 電通パブリックリレーションズ(代表取締役社長:石松茂樹、本社:東京都中央区、以下電通PR)は、社団法人 日本パブリックリレーションズ協会(理事長:片山實規、本部:東京都港区)が最も優れたPR業務を表彰する第12回日本PR大賞「PRアワードグランプリ」(2009年度)で、最高賞であるグランプリを受賞しました。

グランプリを受賞したのは、当社が北海道米販売拡大委員会のために実施した「北海道米ブランド創造プロジェクト」で、北海道に「米どころ」としてのイメージを構築し、有力ブランドを育てることを目的としたPR活動でした。

第12回日本PR大賞の最終審査会は、12月10日(木)、アカデミーヒルズ(六本木ヒルズ:東京都港区)で行われ、全30件のエントリーの中から1次審査で選ばれた14件が審査されました。

グランプリを受賞したキャンペーン以外に、当社がエントリーした「牛乳供給危機~30年ぶりの乳価値上げを目指したPR活動」が「日常広報部門」で、また、「日本農産物について中国のバイヤーからの認知獲得を目指したPR活動」が「イベント部門」で部門別最優秀賞を受賞しました。

電通PR代表取締役社長である石松茂樹は、「2年連続でグランプリを受賞できたのみならず、今年は2部門で部門別最優秀賞を受賞することができ大変うれしく思っております。国際PR協会で2つの賞を、また、アジア・パシフィックPRアワードで3つの賞を受賞しており、今回の賞をいれると今年は8つもの賞を受賞したことになります。これも、われわれに信頼をおいて協力してくださったクライアントの方々のお陰であると感謝しております」と述べています。

表彰式は、2010年1月20日(水)、アカデミーヒルズで行われる予定です。
概要は以下のとおりです。

 

第12回日本PR大賞「PRアワードグランプリ」(2009年度)当社受賞概要

グランプリ

賞活動名 北海道米ブランド創造プロジェクト
クライアント 北海道米販売拡大委員会
内容 本プロジェクトの開始時、北海道は日本一の米生産量を誇り、多数の良食味の品種を生産しているにもかかわらず、全国の消費者から十分な認知と実力にふさわしい評判が得られていない状況にありました。電通PRは北海道米の良食味を実証する試験の実施を研究機関に働きかけ、北海道米販売拡大委員会による情報発信を支援することにより、北海道米ブランドの育成に取り組みました。
プロジェクト
担当者
株式会社 電通パブリックリレーションズ
・アカウント担当:第2ディレクション局 長濱 憲
・戦略立案担当:
コミュニケーションデザイン局 イシュー・リスクマネジメント部部長 阪井 完二
コミュニケーションデザイン局 イシュー・リスクマネジメント部 塚本 幸代
他多数
受賞者コメント:

「かつて『やっかいどう米』とまで揶揄された北海道米が、航空会社のファーストクラスに採用されるまでになったことをとてもうれしく思います。
他府県米が圧倒的なブランド力を誇る中で、研究機関にお米の本当の価値を検証する活動を働きかけ、『ブランドが味覚に与える影響』や『地域別お米嗜好性』などをもとに、客観的に『本当においしいお米が北海道にもある』といえるデータを構築しました。
こうした信頼できるデータに基づく戦略的なPR活動を、当社のプロジェクトメンバーが意欲的に実行し、生活者のお米に対する固定概念を改めることに成功したことが、今回グランプリとして評価され、とてもうれしく誇りに感じております。
これからも、北海道をはじめとした地域経済活性化を、『PRの力』で支援していきたいと思います。」(阪井 完二)

日常広報活動部門 部門別最優秀賞

受賞活動名 牛乳供給危機~30年ぶりの乳価値上げを目指したPR活動
クライアント 社団法人 中央酪農会議
内容 飼料価格の高騰、30年間変わらない乳価のため、日本の酪農家は経営危機に瀕していました。そのため、酪農家の厳しい経営環境の理解を図り、社会における乳価値上げ容認の気運を高め、「酪農家とメーカー」、「メーカーと流通」という二段階の乳価値上げ交渉のバックアップをする必要がありました。電通PRでは、直接乳業メーカーや流通をターゲットにコミュニケーション活動を展開するのではなく、メーカーの先にいる流通関係者、また、その顧客である消費者などにおける理解促進活動をまず行い、乳業メーカーや流通に値上げを納得させるという「B2C2B」コミュニケーション手法を戦略に据え、みごとに30年ぶりの乳価値上げの成功をサポートしました。本キャンペーンは、2009年、国際PR協会の「ゴールデン・ワールド・アワード」、アジア・パシフィックPRアワードの「キャンペーン・オブ・ザ・イヤー」も受賞しました。
プロジェクト
担当者
株式会社 電通パブリックリレーションズ
第3ディレクション局 谷 鉄平
コミュニケーションデザイン局 コミュニケーションデザイン推進部部長 井口 理
受賞者コメント:

「困難な経営状況を、30年間の自助努力でなんとか凌いできた酪農家の方々の姿勢には脱帽するばかりです。しかし、外部環境はさらに厳しさを増し、酪農家の経営は崩壊の一歩手前の状態でした。このままでは、国産100%の安全・安心な牛乳の供給が危うくなるという状況でわれわれの取り組みは始まりました。どこに危機解消の糸口があるのか、30年間の固定された乳価値上げの交渉ルートを見直すことで、われわれはコミュニケーションターゲットの変更が必須と分析しました。そこで乳価交渉を実際に行う『コアターゲット』だけでなく、交渉に周囲から影響を及ぼす『戦略ターゲット』として『生活者』を設定しました。交渉の主体となるメーカー、流通の周りの世論を、酪農家たちの味方につけることで、酪農家が求める結果に導いていく情報流通戦略、すなわち『B2C2B』戦略は、まさにわれわれが提唱する戦略PRのひとつの象徴的なスキームともいえるでしょう。社会的に意義あるこのPR活動は、海外のさまざまな賞も受賞しています。今回のPRアワードの受賞で、国内外で高い評価をいただいたことになり、とてもうれしく思います。」(井口 理)

イベント部門 部門別最優秀賞

受賞活動名 日本農産物について中国のバイヤーからの認知獲得を目指したPR活動
クライアント 独立行政法人 日本貿易振興機構
内容 日本貿易振興機構は中国最大の食の展示会「FHC China 2008」で日本パビリオンを出展する予定でした。「FHC China」はB2Bのイベントであり、現地メディア、日本メディアの特派員からは、あまり注目されていないことが事前調査で把握されていました。そういった背景のもと、いかにして中国のコンシューマーメディアにとりあげてもらい、日本の食の品質の良さをアピールするかという課題がありました。電通PRでは、出展する日本企業の素材を使った「お弁当アート」をニュース・フックとして使い、中国メディア、バイヤーの注目を集めるという戦略を立てました。戦略はみごとに成功し、目標以上の来場者を集めることができ、中国および日本のニュースメディアでも多数の報道がなされました。
プロジェクト
担当者
株式会社 電通パブリックリレーションズ
第1ディレクション局部長 櫻井 暁美
コミュニケーションデザイン局 グローバルコミュニケーション部 小野 一宏
コミュニケーションデザイン局 グローバルコミュニケーション部 鄭 燕
コミュニケーションデザイン局 メディアリレーションズ部 垂水 幸子
受賞者コメント: 「昨年、日中間の食品事件が相次ぎ、中国でダイレクトに日本食の安全・安心をアピールすることが敏感だった時期に、実施まで1カ月を切るという時間の無い中、われわれのチャレンジはスタートしました。ダイレクトに伝えられない日本食の安全・安心をどうやって来場するバイヤーの言葉で語らせ、かつメディアを通し中国消費者に伝えるのか、が今回の最大の課題でした。そこで、日本ではおもてなしにも使う芸術性の高いお弁当やキャラクター弁当と中国の『盒飯』(安いぶっかけ弁当)の意外性を用いて、日中両方に親しまれる『獅子舞』、『パンダ』をモチーフにお弁当を作り、多くの中国人バイヤー、メディアから注目される『芸術便当』(“便当”は台湾語のお弁当からの造語)として贈呈することを日中友好のメインアイテムとして戦略を立てました。それが他の数十カ国との差別化を図ることに成功してメディアから注目され、出展者の素材を用いたことで出展企業のモチベーション向上にもつながりました。食に関して、日中の関係がもはや欠かせない存在になりつつある中、日本食の良さを海外でもアピールできたことをうれしく思います。」(鄭 燕)

 

第12回日本PR大賞(2009年度)「PRアワードグランプリ」

グランプリ

会社名:株式会社電通パブリックリレーションズ
活動名:北海道米ブランド創造プロジェクト

 

日常広報活動部門 部門別最優秀賞

会社名:株式会社電通パブリックリレーションズ
活動名:牛乳供給危機~30年ぶりの乳価値上げを目指したPR活動

 

キャンペーン 単年度・単発型部門 部門別最優秀賞

会社名:(株)arex
活動名:事故米の風評被害を受けた食品会社のレピュテーション回復のための危機管理広報

キャンペーン 複数年度・継続型部門 部門別最優秀賞

会社名:エム・エム・エス・コミュニケーションズ(株)、(株)MS&L
活動名:「夕張夫妻」プロジェクト

イベント部門 部門別最優秀賞

会社名:(株)電通パブリックリレーションズ
活動名:日本農産物について中国のバイヤーからの認知獲得を目指したPR活動

ツール部門 部門別最優秀賞

会社名:(株)野村総合研究所
活動名:生活者視点による、新しい広報・PR効果測定サービス(ツール)の提供


※エントリーは全30件(日常広報部門:4件、キャンペーン単年度・単発型部門:11件、キャンペーン複数年度・継続型:6件、イベント部門部門:3件、ツール・スキル部門:6件)

当社受賞歴

  • 第4回 日本PR大賞(2001年度)PRアワードグランプリ(前期)/ 社会広報部門 優秀賞

財)省エネルギーセンター「『食のスマートライフ』プロジェクト」

  • 第4回 日本PR大賞(2001年度)PRアワードグランプリ(後期)/ 企業広報部門 優秀賞

ノバルティス ファーマ(株) 「ノバルティス『すこやか5世代』キャンペーン2001」

  • 第5回 日本PR大賞(2002年度)PRアワードグランプリ / グランプリ

千葉県・浦安市ごみゼロ課「浦安市 ごみ減量・リサイクル啓発プロジェクト」

  • 第6回 日本PR大賞(2003年度)PRアワードグランプリ / 準グランプリ

独立行政法人 国際協力機構(JICA)「JICA有名化計画」

  • 第7回 日本PR大賞(2004年度)PRアワードグランプリ / ルーティン部門賞

エーザイ(株)・ファイザー(株)「痴呆症啓発のための調査研究プロジェクト」

  • 第8回 日本PR大賞(2006年度)PRアワードグランプリ / スキル部門

経済産業省中心市街地活性化室「中心市街地活性化に係る市民への広報のあり方に関する調査研究」

  • 第11回  日本PR大賞(2008年度)PRアワードグランプリ / グランプリ

株式会社 岩波書店 10年ぶりの改訂『広辞苑 第6版』発売PR ~ネット全盛時代に「紙の辞書」の有用性を語る~

  • 第11回  日本PR大賞(2008年度)PRアワードグランプリ / スキル部門

アステラス製薬株式会社『数字に見る医療と医薬品』(年刊)発行

「日本PR大賞 PRアワードグランプリ」について

社団法人 日本パブリックリレーションズ協会(略称PRSJ)が、企業、団体が行ったPR活動の中で優秀な事例を表彰し、PR技術の質的向上およびPR業務に対する理解向上と関心の拡大を図る制度です。今年で12回目。募集は、「日常広報部門」「キャンペーン部門(単年度・単発型)」「キャンペーン部門(複数年度・継続型)」「イベント部門」「ツール部門」の5部門があり、それぞれの部門で、部門別最優秀賞が与えられ、最も優秀なものに「グランプリ」が与えられます。

※PRSJのwebサイトhttp://www.prsj.or.jp/