固定電話を家で使っている世帯は大きく減少しているようで、携帯電話の普及により固定電話の普及率は減少傾向にあります。1980年代後半に登場した携帯電話は、約30年の間に世界中の人々に利用されるようになり、さらにはスマートフォンにより通信手段というだけはなく、ライフスタイルすべてに影響を与えるようになりました。

 昔から、早く知らせるための手段については、多くの試行錯誤がありました。日本における飛脚や早馬は、数日遅れの情報伝達とはいえ、当時は重要な役割を果たしていました。

 伝書鳩も同様でしょう。産業や技術の発達とともに、伝えるスピードは、飛躍的に速くなっていくことになります。

 先日、若い社員に“電報”について話をした際に、祝電や弔電は認識していましたが、連絡手段としての電報については、ほとんどが見たことも聞いたこともないということが分かりました。「サクラサク」や「チチキトク」といった電報を古い映画やドラマで見た記憶もないようでした。ちなみに、「サクラサク」は受験の合格の知らせの常とう句です。

 今年で創業60年を迎える当社に、私が入社したのは1985年。会社に内定したのは前年の11月でした。内定の知らせは電報で届きました。いくら35年前とはいえ、世の中は携帯電話こそありませんが、電話は全国津々浦々まで普及している時代です。それをあえて電報で伝えてきたのは、PR会社としての“伝える”ことへの重要性・確実性、はたまた今でいうサプライズだったのかは、今となっては分かりません。

 8月10日の未明に、私のスマホに動画が届きました。動画からは、生まれたばかりの赤ちゃんが、元気な産声を上げて泣いている姿がありました。今ではたった数分前の出来事が動画となって、世界中に伝えることが可能な時代となりました。動画の大きな産声は、我が家でも大きな喜びと感動の涙になったことは言うまでもありません。