東北ユースオーケストラの東京公演に行ってきました。東日本大震災を機に、代表・監督の坂本龍一さんの下、岩手、宮城、福島の被災三県の子供たちから編成された楽団です。
 昨年と一昨年は、コロナ禍の影響で中止となり、今回は3年ぶりの公演です。当社は、PR業務において協力をさせていただいており、個人的には初めてお邪魔することになりました。
 感想を申し上げれば、事前期待をはるかに超える、素晴らしいイベントでした。
 世界初演となる坂本さんの新曲「いま時間が傾いて」に込められた祈りの深遠さ、至芸と呼ぶにふさわしい吉永小百合さんによる詩の朗読の迫りくる力、そして何より、子供たちの演奏レベルの高さ。
 正直、圧倒されました。
 坂本さんの新曲は、ステージ上でも触れられていた通りの難曲です。特に、打楽器セクションには相当な大仕事でした。加えて、最後に演奏されたベートーヴェンの交響曲第9番も、ご存じの通りの難曲。しかしいずれも、大人顔負けの演奏で聴衆を満足させてくれました。
 音に込められたさまざまな思いや感情が、会場にひしひしと伝わり満ちていく。この曲と、この演者と、今この時間とがそろって起きた貴重な体験でした。
 当たり前のことですが、こうして無数の演奏が繰り返され、その度ごとに奏で継がれてきたのが、音楽の歴史なのだと思います。個々の人間の持つ時間は有限であっても、不滅の音楽や文化に関わり次につなげていく営み、そのこと自体は永続する壮大な流れなのだと、改めてひしひしと感じました。
 何やら大げさな話になってきたので、このあたりで失礼いたします。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。