「プロ野球の存在意義はそこの街に住む人達の暮らしが少しだけ彩られたり、単調な生活を少しだけ豊かにする事に他なりません」
 この言葉の主は誰あろう、現在話題沸騰中のビッグボスこと新庄剛志さんです。この後には、こう続きます。
 「その裏側に誰を笑顔にするのかを常に心に秘めて」
 北海道日本ハムファイターズの監督就任決定直後のこのツイートに、文字通り、心を打たれました。プロスポーツの本質を、あまりにも見事に捉えているという意味において。
 大変失礼ながら、新庄さんについて勝手に抱いていたイメージは、自己顕示欲の強過ぎる変わり者、というものでした(本当にごめんなさい。重ねて最大限の謝罪を添えます)。
 しかし、先の言葉によって一変しました。派手な言動の裏に、物事に真摯(しんし)に向き合う姿勢が隠されているのだと。しかも、野球の技術が優れていることよりも、人間性の成長を重視するという、確固たる信念の持ち主でもあります。
 今回の就任会見で放たれた「優勝なんか一切目指しません」宣言も、見出し的にはキャッチーですが、それに続く言葉に注目すべきです。
 「一日一日地味な練習を積み重ねて、シーズンを迎えて、何げない試合、何気ない一日を過ごして勝ちました。(中略)それで9月の辺りに優勝争いをしていたら『さあ、優勝を目指そう!』と」
 的確過ぎるどころか、詩情すら感じさせてしまいます。このリーダーを迎えるチームが変革を起こさないわけがない。野球のことは詳しくありませんが、来期のファイターズからは目が離せなくなること必至です。
 卓越した言葉力。天然なのか入念なのか分からない自己プロデュース能力。結果として、チームへの注目度が爆発的に上がってしまうカリスマ性。もはや、天才的なPRパーソンの仕事として認めざるを得ません。

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