「水曜どうでしょう×地球の歩き方<上巻>」の初版が予約のみで完売、というニュースが飛び込んできました。個人的には不覚をとった以外の何物でもないですが、この番組の相変わらずの人気ぶりを改めて証明したとも言えます。

 一方、「地球の歩き方」に関しては、「東京2021~2022」編の異例の大ヒットというニュースがありました。また、㈱学研プラスへの事業譲渡という話もありましたが、長寿コンテンツが更に長生きするという意味においては、良いことかと思います。

 さて、「水曜どうでしょう」に戻ります。今や全国区の押しも押されぬ大スターとなった、大泉洋さんの原点。言わずと知れた超人気番組です。スタッフ含め男4人がグダグダと旅をするだけの内容なのですが、これが何故かすこぶる面白い。

 レギュラー放送は1996年から2002年。その後、2004年からは不定期放送で現在まで続いています。(今年も新作放映決定!)元々、北海道ローカルだったにもかかわらず、再放送や他視聴形態の広がりもあり一気に全国規模の支持を獲得しました。

 思い出すだけでも、御存じサイコロ旅に始まって、ヨーロッパ20か国完全制覇、四国八十八か所、原付ベトナム1800キロ等等々、名作企画が目白押しです。個人的なお気に入りは、「ブンブン・ブラウ」の旅です。ごめんなさい、ここまで番組ファンのコアネタでした。

 初回放送から四半世紀近く。この強さの源泉は何でしょう? 突き詰めていくと、仕事に対するメンバーの愛情だと思います。一見仕事に見えないとはいえ、彼らの情熱がいまだに持続していることこそが、番組の核です。今や東京ベースとなった大泉さんが、これ以外にも北海道ローカルのレギュラーをいくつか持ち続けているのも驚きです。自分の原点となった場所、自分が伸びた時の仕事を大事にしているということでしょうか。

 過酷な移動、というのが番組の基本フォーマットです。昨今、移動の自由が制限され、移動することによって刺激される人間の感覚というものも、鈍くなってきているような気がします。移動せずに、移動に匹敵するものを得られるか。「地球の歩き方東京2021~2022」編のヒットの裏には、こんな人間の渇望があるのかもしれません。

 一説には、イノベーションが生まれる確率は移動距離に比例する、とも言います。この御時世、我々の想像力と創造力が試されているのかもしれません。

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